再び、僕は病院の前にいる。そして、いつも通りマスクを付けて館内に入り、先生の診察だ。
「先生、まだ、出てくるんです・・・」
先生は、驚いたように反応して、再度、横向きの姿勢で、また肛門に器具をさされる。
やめて、やめてー
っと心の中で、身悶えするが、こんな声を実際に出す勇気はない僕はチキン野郎だ。
先生:「左側じゃない?」
先生は、僕にそう尋ねた。 まさにその通りで、あいつは肛門の左側よりから現れる。 外痔核だね、あとは手術するしか残されていないと言う事だった。
僕は、このまま時間が経てば完治する。または、追加のジオン注射か? くらいの気持ちでいたので、手術になるということで一瞬の戸惑いをを覚えたが、こいつとお別れする為に、これは乗り越える試練だと悟った。
「先生、手術でお願いします」
その後は、手術に向けて、早速、血液検査や、レントゲン等をして、約二ヶ月後の金曜日に決定。 木曜から入って土曜退院の、2泊3日コースということらしい。 もちろん術後の症状により前後はあり得るだろう。
こうして、僕の人生初めての入院が確定した。
僕は、必ず、この試練に打ち勝つと心に誓った。